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RPAへの期待
RPAは2011年頃から先駆者的な一部の企業だけが試験的に導入を進めていましたが、2017年には大企業の金融や製造業を中心に広まり、今後は中小企業も含め日本中で活用されるようになると言われています。
高齢化が進み、生産年齢人口が大きく減少する日本において、人手不足は深刻な問題です。
さらに、働き方改革により労働時間の短縮までも求められている中、企業にとって業務効率化は喫緊の課題であり、その救世主としてRPAは高い評価を得ています。
日本RPA協会、RPAテクノロジーズ、アビームコンサルティングが2017年1月~12月に実施した「RPA企業の実態把握」によると、導入企業の97%が5割以上の工数削減を実現


MM総研が2019年1月に実施した「RPA国内動向調査」によると導入済361社のうち59%の企業が「満足」と回答、「不満」と回答した企業は4%
RPAがもたらす効果
工場などの生産現場ではロボットが当然のように活躍しており、各工程での作業も最適化され自動化が進んでいます。

生産現場が材料を加工する「モノづくりの工場」とするならば、オフィスは情報を加工する「データづくりの工場」です。
しかし、オフィスでは作業が十分に最適化されておらず、人がそれぞれコンピュータという道具を使って情報を加工しています。

RPAロボットってどんなもの?
労働集約型になってしまっているオフィス業務を、モノづくりと同様に資本集約型へと発展させる助けとなるのがRPAです。
RPAロボットは、
「指示された通り高速で作業を進めます!」
「プレッシャーや疲労によるミスを起こしません!」
「24時間365日フル稼働することも可能です!」
「稼働ロボットの追加(増員)が容易におこなえます!」

RPAロボットと一緒に働くと
- 近年の課題でもある属人化の解消にも役立ちます。
- 人手不足で着手できなかった業務を進めることができるようになります。
- ロボットとの分業で、数時間働けば今までの一人分の仕事が終わるようになり、子育てや介護など時短勤務にも対応できます。
- 従業員は単調な作業から解放され、もっとやりがいのある、自分らしさを活かせる仕事に専念できるようになります。
- 従業員の士気が向上し、お客様満足度も上がり、新たな付加価値の高いサービスの創造も可能になります。
- 労働環境が魅力的になり、創造力のある優秀な従業員を雇い入れることができるようになります。
中小企業がRPAを導入するために
RPAがとても魅力的なソリューションである事は理解してもらえたと思います。しかし、喉が「渇いた」から水を買うかのように、安易にRPAを導入(購入)してしまうと、かなりの確率で失敗します。水を飲めば喉は「潤う」と思いますが、RPAの導入目的を達成するのはそんなに簡単な事ではありません。
- ロボットがほとんど動いていない。
- 期待していたほど効果が出ない。
- 社内が混乱してしまった。
というような事例を多く耳にします。

RPA導入プロジェクトを成功させるポイント
中小企業がRPA導入を成功させるために大切なポイントをご紹介します。
特に重要なポイント
この3項目については必ず押さえておきましょう。
- 導入目的はなにか?
- 社内のRPA担当者やチームはどうするのか?
- どのシステムベンダーにサポートを依頼するのか?
確認しておきたい成功ポイント
RPA導入を成功させその効果を最大限に得るためには、下記項目についても確認が必要です。
- 業務プロセスの把握や見直しをどうやるのか?
- RPAに関する社内ルールをどうするのか?
- どの業務をロボット化するのか?
- ロボット化対象業務を担当している従業員への説明はどうするのか?
- 多数のロボット達の管理運用はどうするのか?
- ロボットの修正や障害対応はどうするのか?
- ロボットが長時間停止した際の代替策はどうするのか?
- RPAに関する情報セキュリティ対策はどうするのか?
- どのRPAツールを導入するのか?
- 社内外の役割分担はどうするのか?
- 導入効果はどうやって測るのか?
- RPA導入で空いた時間をどう活用させるのか?
- 導入スケジュール、適用範囲の拡大はどうやるのか?
RPAロボットと豊かな未来へ
さぁ、今日からRPA導入プロジェクトを進めてみましょう。すでに進めているけれども上手くいっていないという企業は、気になる点を修正しましょう。早期にRPAロボットと一緒に働ける環境を構築し、より人間らしい豊かな未来を創造していきましょう。
